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「進撃の巨人」の衝撃的な伏線回収・考察まとめ|完結編までの謎を解説

「進撃の巨人」の衝撃的な伏線回収・考察まとめ|完結編までの謎を解説

「進撃の巨人」は、壮大な物語とともに随所に散りばめられた伏線が見事に回収され、多くの読者・視聴者を驚かせました。初めて見たときには気づかなくても、再び見ると「あの場面が伏線だったのか!」と衝撃を受けることが少なくありません。特に、登場人物のセリフや行動の中に巧妙に仕込まれた伏線は、作品の奥深さを際立たせています。

当記事では、「進撃の巨人」における驚愕の伏線回収シーンを紹介し、物語に与えた影響を掘り下げます。物語の仕掛けをもっと楽しみたい方や、見落としていた伏線を再確認したい方は、ぜひ最後までご覧ください。

1. 「進撃の巨人」のあらすじ

主人公エレン・イェーガーは、周囲を高さ約50mの壁に囲まれた閉鎖的な土地で暮らす少年です。壁外には人間を捕食する巨人たちが徘徊しており、エレンをはじめとする人類は自由と引き換えに壁の中で平和に暮らしていました。

しかしある日、突如として現れた「超大型巨人」によって壁は破壊されてしまいます。巨人の群れが壁内に侵入し、エレンの母親を含む多くの人が犠牲になりました。

家族や家を失ったことで巨人への復讐を決意したエレンは、幼馴染のミカサ・アッカーマンやアルミン・アルレルトとともに兵団に所属。仲間たちと切磋琢磨する中で成長しつつも、命がけの戦いに身を投じていきます。

「進撃の巨人」は、人類最強の兵士・リヴァイを筆頭に、多くの魅力的な登場人物が活躍することで人気を集めました。また、世界観を根底から覆されるようなストーリーと、巧みに張り巡らされた伏線の数々も話題を呼んでいます。

2. 「進撃の巨人」第1話の衝撃的な伏線考察

「進撃の巨人」はストーリー上に多くの伏線が散りばめられており、原作漫画を読み返したりアニメを見直したりするのも非常に面白い作品です。そして、衝撃の伏線は第1話からいくつも張られています。

ここでは、「進撃の巨人」第1話で見られる4つの大きな伏線について考察・解説します。

2-1. サブタイトル「二千年後の君へ」の意味

「進撃の巨人」第1話のサブタイトルは「二千年後の君へ」。このサブタイトルは、壁の中の現状と日常が破壊される恐怖が描かれる第1話のストーリーとはかけ離れたものです。最終巻のエレンとアルミンの会話から、「二千年後の君へ」は始祖ユミルからミカサに向けられた言葉だと思われます。

なお、第1話ではエレンが昼寝から目を覚まし、涙を流すというシーンがあります。エレンが夢の中で見たのは、自分に「いってらっしゃい」と声をかけるミカサらしき人物。この夢は、原作の最終巻でミカサがエレンとともに見た、「私達の家に帰りたい」という願いが反映された夢の記憶と考えられます。

2-2. エレンの母を捕食した巨人の正体

「進撃の巨人」第2話では、エレンの母・カルラが巨人に食い殺されるという衝撃のシーンが描かれます。巨人によってもたらされた母の死は、エレンに「すべての巨人を駆逐する」という強い復讐心を抱かせました。

実はエレンの母を捕食した巨人は、エレンの父・グリシャの前妻であり、フリッツ王家の血を引く人物でもあるダイナです。ダイナはエレンが兵士になった後に再び姿を現し、エレンが座標の力を継承するきっかけにもなりました。

2-3. 超大型巨人の足跡が1つしか描かれていない謎

「進撃の巨人」第1話の冒頭では、超大型巨人が壁の外側からの角度でも描かれています。注目すべきなのは、超大型巨人の足跡が1つしか描かれていない点です。超大型巨人の足元はちょうどサブタイトルが書かれている位置にあり、文字を配置するにあたって足跡の描写が省略されていたとしても不思議ではないのかもしれません。

しかし、超大型巨人の足跡の数は大きな伏線です。超大型巨人が巨人の状態のまま歩いて来たわけではなく、何者かが壁の入り口で巨人化したことを表しています。

2-4. エレンに向けられたグリシャの目線

「進撃の巨人」第1話で、グリシャはエレンに「帰ったら秘密の地下室を見せてやろう」と約束します。しかし、そのセリフの前には不自然に長い沈黙があり、目元は描写されておらずどこを見ているのか定かではありません。

後に、実はグリシャは子ども時代のエレンを見ていたのではなく、巨人の能力によって記憶を共有できるようになった未来のエレンの姿を見つめていたことが判明しました。

3. 「進撃の巨人」第1話以降の伏線考察

「進撃の巨人」では第1話以降にも多くの伏線が張られています。ストーリーが進んで伏線が見事に回収されるたびに多くの読者・視聴者に衝撃を与えました。

以下では、「進撃の巨人」第1話以降の大きな伏線について、考察を交えながら紹介します。

3-1. 「進撃の巨人」の作品タイトル

「進撃の巨人」という作品タイトルについては、巨人に侵略される様子や、巨人と戦うエレンたち調査兵団を表すものだと考えていた読者・視聴者も多いでしょう。しかし後に、「進撃の巨人」は特別な能力と知性を持つ「九つの巨人」の中の一種であることが判明します。

進撃の巨人は始祖の巨人からの支配を受けない自由の巨人であり、エレンが求め続けた「自由」と強く関連していることも注目すべきポイントです。

3-2. 壁の外に広がる世界の真実

「進撃の巨人」の序盤では、人類のほとんどが巨人によって食い尽くされ、今生き残っているのは壁の中に逃げ延びた人類のみであるという歴史が語られます。しかし本当は、壁の中は世界のほんの一部にすぎませんでした。

壁の外に存在する他国からは、エレンたち壁の中の人類はエルディア人と呼ばれています。かつて巨人の力を使って世界を支配していたエルディア人は、マーレという大国との戦いを拒み、パラディ島に壁を築いて建国しました。そして、始祖の巨人を受け継いでいた当時の王が国民たちの記憶を改変し、壁の中にこもることを選んだ、というのが真実の歴史です。

3-3. 女型の巨人の正体

女型の巨人は、巨人化したエレンと同じく明らかに知性を有し、兵士を食べずに殺したり、兵士の顔を確認して対応を変えたりなど異質な行動が目立つ謎多き巨人でした。

女型の巨人の正体は、エレンたちの訓練兵時代の同期、アニ・レオンハートです。戦死したマルコの装備を使っていたことや、エレンの同期しか知り得ない言葉に反応したことなどから、アルミンによって正体が暴かれました。

3-4. 超大型巨人の正体

第1話で登場し、壁に穴を開けて壁内に混乱をもたらした超大型巨人の正体は、エレンの同期の1人、ベルトルト・フーバーです。ベルトルトはマーレで生まれ育った兵士で、アニや、鎧の巨人の正体であるライナー・ブラウンとともに壁内に侵入したスパイでした。

ベルトルト、ライナー、アニの正体が判明してから原作を読み返すと、所々で3人の不自然な会話や反応が見られます。

4. 「進撃の巨人」完結編の伏線と残された謎の考察

「進撃の巨人」完結編では、伏線の回収や謎の解明が次々となされ、作品の全体像が明らかになりました。一方で、「進撃の巨人」完結後に残されたままの謎もあります。

以下では、「進撃の巨人」完結編の伏線と残された謎について紹介します。

4-1. ミカサがたびたび頭痛を起こした原因

「進撃の巨人」では、ヒロインのミカサが頭痛を起こしているシーンがたびたび見られ、「何かの伏線ではないか」と話題になっていました。

ミカサの頭痛の原因としては、「エレンの過去干渉と連動している」という説もあるものの、始祖ユミルが関わっているという説が有力です。最終巻のミカサの発言から、「始祖ユミルがミカサの頭の中を覗き見たこと」が頭痛の引き金であった可能性が高いと言えます。

4-2. ダイナの巨人がカルラを狙った理由

超大型巨人によって壁が破壊された時期を回想するシーンでは、ダイナの巨人がベルトルトを無視して壁の中に入っていくという描写があります。本来であれば、ダイナの巨人は弱ったベルトルトを食べ、超大型巨人の力を継承しているはずでした。

しかし、そのときにベルトルトを失えば始祖ユミルが呪縛から逃れる未来に辿り着けず、パラディ島の仲間たちが生き延びることも難しくなっていたでしょう。そのため、エレンは進撃の巨人の能力でダイナの巨人に干渉し、カルラの元に向かわせる道を選びました。

4-3. 始祖ユミルがミカサを選んだ理由

「始祖ユミルがなぜミカサを選んだのか」は、「進撃の巨人」における特に大きな謎と言えるでしょう。始祖ユミルがミカサを選んだ理由については、作中で明言されていません。

ただ、始祖ユミルは残虐なフリッツ王を愛し、虐げられる立場に甘んじたまま、彼の行いを止めることもしませんでした。そのため、エレンを従属に近い形で愛していたミカサが、エレンの残虐な行いに対してどのような結末を選択するのかに興味を持ったのかもしれません。

まとめ

「進撃の巨人」の伏線は、物語の序盤から巧妙に仕込まれ、後の展開と見事に結びついています。何気ないセリフや背景の描写が、実は重要な伏線だったと気づいたときの衝撃は計り知れません。特に、キャラクターの行動や世界の設定に関する伏線は、再読することで新たな発見があり、物語の奥深さをさらに実感できるでしょう。

伏線が緻密に計算されているからこそ、物語全体の完成度が高まり、読者を最後まで引きつけてやみません。作品を一度見ただけでは気づかなかった伏線を探しながら、改めて「進撃の巨人」の世界に没入してみましょう。

※当記事は2025年3月時点の情報をもとに作成しています

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